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2017.1.30

梅野弘之の入試コラムB

学校選択問題は時間配分がカギ

解くのに時間がかかりそうな「学校選択問題」。過去問などで対策

29年度入試では、英語と数学については、今までに比べて「取り組み易い問題」の比率が増えます。

一部の受験生は、問題が易しくなり勉強が楽になると誤解しているようですが、これはまったく逆で、ほとんどの人ができないために結果として合否に影響しない問題がなくなり、その分だけ、できる人とできない人がはっきり分かれる問題が増えるわけですから、かえって厳しい競争になる可能性があるのです。

正答率の高い問題での失点は致命的

模擬試験の結果を振り返るときは問題ごとの正答率にも注目しなければなりません。たとえば500点中300点〜350点(6割〜7割)ぐらいの得点を目指している人がいたとします。その人がもし、正答率2割とか3割の問題を間違ったとしても、それほど大きなダメージとは言えませんが、正答率8割とか9割の問題を間違ったとしたら、きわめてイージーなミスであり、致命的な失点になりかねません。これまでの模試の結果をもう一度振り返り、そのような失点がないかどうかをチェックしておくべきでしょう。

予想外に時間がかかりそうな「学校選択問題」

一部の学校が英語と数学で導入する「学校選択問題」のサンプル問題は県教委のホームページに掲載されていますが、これを見ると、たとえば英語では長文読解問題の問題文の長さが、これまでの入試問題より長くなっていることが分かります。また、数学の計算問題なども、見た瞬間暗算で解けるような問題が姿を消していることが分かります。

落ち着いて取り組めば、決して難しくはないのですが、「学校選択問題」は、数学の計算問題ひとつを取ってみても、今までの入試問題と比べて、解くのに時間がかかりそうです。

残された期間で、時間配分を意識した問題練習をやっておくべきでしょう。

「学校選択問題」は私立の入試問題が参考になる

「学校選択問題」と言っても、その内容やレベルは、6割から7割程度は、これまでの入試問題と変わらないと予想されます。その意味では、過去問をしっかりやっていれば対応できるわけですが、一部、これまでの過去問には見られない問題が出る可能性があります。

その場合、たとえば数学の計算問題などは県内外の上位私立高校の過去問が参考になりそうです。

梅野弘之氏

一般社団法人埼玉学力向上協会理事長。元埼玉県公立高校教諭。広告会社・出版社勤務を経て、平成10年、株式会社メディアバンクスを設立。中学校・高校の募集・広報コンサルティング、入試関連イベント・同テレビ番組の企画、進学情報誌の編集発行などに携わる。入試関連イベントでは、さいたまスーパーアリーナで毎夏開催される「彩の国進学フェア」、同テレビ番組では、テレビ埼玉入試特番「公立高校入試の傾向と対策」などがよく知られている。全県の中学生に配布されている「よみうり進学メディア」の編集も担当。同紙に執筆中の「受験生?(はてな)」は、人気連載のひとつとなっている。昭和26年(1951年)、浦和市(現さいたま市)生まれ。埼玉県立浦和高等学校・上智大学卒業。