丸越運輸倉庫株式会社

社員を育て、やる気スイッチ押す

無縁の業界から入社し奮闘

「運送業はサービス業」と話す上野広美さん

「社員を育て、やる気のスイッチを押すのが自分の仕事」と話す丸越運輸倉庫の社長、上野広美さん。トラック輸送と倉庫業を手がける春日部市内の本社で、午前5時からの乗務前点呼でドライバー一人一人に声をかけて送り出す。朝のコミュニケーションとして始めてから、ドライバーの気持ちや体調が安定し、事故も減少したという。

37歳で同社に入るまで運送業とは無縁の仕事だった。広告代理店勤務の後、子育てを経てコンビニエンスストアの店長を13年間務めた。

入社のきっかけは創業者である父の急逝。奮闘する母の姿に、自分が会社を守ろうと決意した。総務やドライバーを経験して6年後、代表取締役に就任した。

信念貫き、信頼を得て業績回復

オフィスで指示を出す上野さん(写真左)

入社当初、社員の乱れた言葉遣いや服装にカルチャーショックを受けた。このままでは会社の将来がないと、身だしなみや挨拶など基本的なことから改善。朝礼や会議も導入した。コンビニでの経験を生かし、「運送はサービス業。常にお客様の立場で考えることが大事」と伝え続ける。畑違いの業界からきた女性社長への反発は強かったが、会社存続のため信念を貫いた。

既存の仕事に頼っていては先細りすると、1日に50〜60件もの営業活動をし、新規の取引先を増やしていった。未経験の仕事に不安を感じる社員を励まし、やる気を引き出した。業績が上がり、社員の意識も変化。社内に和が生まれ、今では全員が上野社長を力強く支えてくれている。

女性の貴重な戦力を活かす

入社5年目の榎本香里さんは「社長はお母さんのような存在。プライベートでも腹を割って話せる」と慕う。榎本さんはドライバーから倉庫業務、営業の現場も経験し、今は輸送業務の要となる配車業務を担当している。

上野社長は「貴重な戦力となっている女性が働き続けられるよう、家庭と仕事の両立を応援したい」と力を入れる。介護問題などの情報も常に収集し、時短勤務や在宅就業なども検討、将来的な導入も考えているという。

会社概要

会社名 丸越運輸倉庫株式会社
所在地 春日部市武里中野478
電話 048−736−7065
創業 1975年
資本金 3000万円
代表者 上野広美
事業内容 トラック輸送、倉庫業など物流業
従業員数 41人(男性32人・女性9人)