2017年1月1日(日)

盆栽文化、海外へ…4月さいたまで世界大会 大宮盆栽村100年間近

世界盆栽大会inさいたま実行委員長の加藤初治さんが盆栽の前で弟子と一緒に写真に納まる。右が韓国人の李さん

 世界の盆栽家が集まり、盆栽文化の普及と技術向上、国際交流を目指す「第8回世界盆栽大会inさいたま」(主催・日本盆栽協会など/共催・さいたま市)が4月27日から30日まで、埼玉県さいたま市で開催される。大会スローガンは「盆栽、次の100年へ」。1923年9月の関東大震災以降、東京都内の盆栽園が集団で移転し、大宮盆栽村が誕生してから間もなく100年。若者や女性、外国人が盆栽の新たな可能性を開きつつあり、さいたまで芽吹いた盆栽文化が未来へ向け、どう開花するか注目されている。

 大会は1989年に旧大宮市(現さいたま市)で始まり、その後、アメリカ、韓国、ドイツ、中国などで4年に1度開催。今回は28年ぶりにさいたまで行われる。さいたまスーパーアリーナなどがメイン会場。盆栽園「蔓青園」4代目園主の加藤初治さん(74)が実行委員長を務める。国内外を代表する盆栽家が技術を披露するデモンストレーションを行うほか、各地の銘品盆栽を展示。市大宮盆栽美術館や大宮盆栽村、氷川神社もサブ会場となる。

 盆栽は海外で人気が高まる一方、国内では高齢者向けの趣味とのイメージもあり、市は「地域資源として裾野を広げ、幅広い年代に親しんでもらい、次の世代に受け継ぎたい」としている。これまでも市内小学校や公民館で盆栽講座を実施。栽培した盆栽を大会で展示し、より多くの市民に広めていく考えだ。

 全国で唯一、「盆栽町」の名を有するさいたま市だが、かつて大宮盆栽村内に35軒あった盆栽園は現在、後継者不足や相続の問題などで6軒にまで減少している。こうした中、盆栽パフォーマンスで海外に魅力を発信する「成勝園」(西区)の平尾成志さん(35)や、女性のたおやかな感性で多くのファンを持つ「清香園」(北区)の山田香織さん(38)ら、若手盆栽家による、新たな盆栽の可能性も切り開かれつつある。

 大会でサツキ盆栽のパフォーマンスを行う「礒部緑園」(緑区)の礒部繁男さん(47)は「盆栽は『伝統』だが、『古いもの』ではない。今そこにある、世界にただ1本だけの命と向き合い、育てる魅力を広め、盆栽への入り口は実は入りやすいものであることを伝えたい」と話す。

 日本発の盆栽文化は海外では美術品として浸透。技術をさいたまで学ぼうとする外国の若者もいる。2011年に来日し、加藤さんの下で学ぶ韓国出身の李京周(イ・キョンチョウ)さん(45)は「盆栽は話せないが、見ていれば分かることがたくさんある。日本らしい味や美しいものを韓国に伝えたい」と、力を込めた。

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