埼玉新聞

 

男性の育休取得、県が後押し 埼玉県が企業に奨励金支給、最大30万円 長時間労働の是正企業にも

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 改正育児・介護休業法により4月から、全企業に対し従業員への育休取得の働きかけが義務化されたことなどを受け、県は男性の育児休業取得や長時間労働の是正に取り組む企業に対し、最大30万円の奨励金を支給するなど、取り組みを後押ししている。県多様な働き方推進課は「働き方、働く人のニーズは変わっている。より働きやすい会社であることをPRするため、取り組みを一歩進めていただければ」と制度の利用を呼びかけている。

 県内の事業所に勤務する男性従業員が、連続1カ月以上の育児休業を取得し、利用拡大に向けた社内研修を行う企業に30万円の奨励金を支給。男性従業員が連続10日以上の育休を取得し、利用拡大の社内研修を行う企業には20万円を支給する。

 また3カ月の取り組み期間内に、(1)所定外労働の平均時間数を過去2年の同時期と比較し15時間削減する(2)各月45時間以上の所定外労働を行う従業員がいない(3)労働基準法に基づく労使協定36協定において延長することができる労働時間上限が、年360時間以内であること―の3項目を実施し、長時間労働の是正に取り組む企業にも奨励金20万円を支給する。

 育児休業促進では10月から、妻の産休期間に夫が取れる「産後パパ育休(男性版育休)」が始まるほか、来年4月からは従業員千人以上の大企業に育休取得率公表が義務付けられる。

 奨励金支給の対象となるのは県内に事業所があり、県の広報・啓発活動に協力できるなどの条件を満たす企業で、募集数は18社。審査あり。

 詳細はホームページ「埼玉版働き方改革ポータルサイト」から。制度についての問い合わせは、県産業労働部多様な働き方推進課働き方改革・テレワーク推進担当(電話048・830・3960)へ。

ツイート シェア シェア