埼玉新聞

 

<高校野球>あす準々決勝…勢い乗る滑川総合 聖望学園と浦和学院が激突 春季県代表の山村学園は西武台と

  • 188センチから投げ下ろす変化球と巧みな投球術で打ち取る滑川総合のエース橋本

  • 3回戦で2本の長打を含む3安打と打撃でチームをけん引した聖望学園の柳

 秋季県高校野球大会は25日、県営大宮とレジスタ大宮で準々決勝を行い、ベスト4が決定する。

 初戦の2回戦でAシード花咲徳栄を下し、勢いに乗る滑川総合が公立で唯一8強入り。一方の私学勢は、浦和学院、昌平、山村学園のシード勢が順当に勝ち上がったほか、東農大三、正智深谷、西武台、聖望学園が準々決勝に駒を進めた。4強進出を懸け熱戦が期待される各試合の見どころを探った。

■滑川総合―東農大三 好右腕が強打に挑む

 初の4強入りを目指す滑川総合と4年ぶりの関東大会を視野に入れる東農大三の一戦は、序盤の主導権争いが鍵を握る。

 21年ぶりに8強進出の滑川総合は、優勝候補に挙げられていた花咲徳栄を相手に3失点完投と好投したエース橋本が軸。女房役の4番斎藤らが攻守ともに背番号1を援護できれば、流れをつかめそうだ。東農大三は県大会の3試合で23得点の打線が相手右腕を捉えられるか。高野、高嶋、渡辺ら振れているクリーンアップ陣の奮起に期待が懸かる。

■聖望学園―浦和学院 投打好調、先手争い鍵

 聖望学園―浦和学院は今夏の決勝の再戦。3回戦はともにコールド勝ちと投打の状態は好調で、先手争いに注目だ。

 聖望学園は1番中村、4番百済、5番柳らを中心に走塁に自信のある打者が機動力を絡めて点を狙う。投げては3回戦の春日部東戦で完封の井上をはじめ、複数の投手陣で戦う。投手陣が豊富な浦和学院は地区大会から4試合で1失点。緩急が武器のエース伊藤を中心に最少失点で抑えたい。打っては喜屋武、篠塚、小林ら上位陣が攻撃をけん引する。

■正智深谷―昌平 粘って堅守崩せるか

 投打にバランスが良いBシード昌平に、粘り強い打線が特徴の正智深谷が挑む。

 正智深谷は県大会に入って2試合連続で長打を放っている2番田中、5番山田に加え、積極的なスイングが目を引く7番萩野ら、どこからでも得点を狙える打線を組む。昌平は制球力のあるエース渡辺と最速140キロ超えの1年右腕佐藤ら投手陣を主将の捕手斎藤がリード。バッテリーを中心とした守備は抜群の安定感を誇る。打撃陣も県大会14イニングで22点と威力十分だ。

■山村学園―西武台 攻撃力持ち味の対決

 単打に足を絡めて得点を重ねる山村学園と、ここぞの1本で接戦をものにしてきた西武台の一戦は、互いに攻撃力を生かした好試合になりそうだ。

 山村学園は例年に比べ長打力に欠ける分、1年の夏から経験のある主将の今岡や高野らを中心に1点を確実に狙いにいく。右腕鹿島、左腕西川ら投手陣が相手打線の勢いを止められるか。西武台は1~3番に勝負強さを備える太田、神杉、金田ら強打者が並んでいるため、好機で上位打線を迎えたい。

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