埼玉新聞

 

<高校野球>昌平―浦和学院できょう決勝 堅守誇る両チーム、鍵は先制点か 関東出場懸け3位決定戦も

  • 【左】対応力の高い打撃でチームをけん引する昌平の1番甲斐 【右】緩急で打ち取り試合をつくる浦和学院のエース伊藤

  • 秋季県大会 準々決勝以降の組み合わせ

 秋季県高校野球大会は28日、県営大宮で3位決定戦の東農大三―山村学園(9時)と、決勝の昌平―浦和学院(11時30分)が行われ、秋の県王者と関東大会に出場する残りの1校が決まる。Bシードから勝ち上がってきた昌平が2年ぶり2度目の王者に返り咲くか、昨秋覇者でAシードの浦和学院が2年連続17度目の頂点に立つのか。秋の決勝で初めて顔を合わせる両校の見どころを展望した。

■投手陣盤石の浦和学院 昌平は多彩な攻撃光る/決勝

 投打のバランスに優れる昌平に対し、伝統の投手力が光る浦和学院。互いに堅守を誇る中、先制点を挙げ流れをつかんだチームに勝機が生まれそうだ。

 昌平打線は、1番甲斐をはじめ相手投手への対応力が高い。磯木、斎藤、岩間のクリーンアップは長打力に加え、場面に応じた打撃ができるのも強み。機動力を発揮し、打順を問わずどこからでも得点を狙える。

 守っては主将の斎藤が扇の要を務めるセンターラインが安定。準決勝で7回10奪三振無失点のエース渡辺俊が制球力を武器に確実にアウトを積み重ねられれば、主導権を手繰り寄せるだろう。

 浦和学院は、地区からの6試合で3失点と守備に揺るぎがない。投手陣の層が厚く、緩急を駆使し安定感抜群のエース伊藤をはじめ、2番手として登板した準決勝で4回をほぼ完璧に抑えた最速142キロの右腕田中ら複数の投手陣で試合をつくる。

 打っては1番喜屋武、3番小林、6番名波らを中心に、今大会で振れている好打者がそろう。走者を置いた状態で上位打線を迎え、ここぞで1本を出せるかが鍵を握る。

■山村学園優勢か 東農大三は粘りに勝機/3位決定戦

 残り1枚の関東大会の切符を懸けた東農大三―山村学園の3位決定戦は、Bシード山村学園が優勢だが、東農大三の粘りにも期待が懸かる。

 東農大三は、10三振と打線が振るわなかった準決勝を引きずらず、高野、高嶋、渡辺ら中軸が奮起したい。エース金井ら投手陣が、相手打線をいかに打ち取れるかがポイントとなる。山村学園は、主将の今岡を筆頭に機動力が磨かれ、足を絡めた攻撃で得点を狙う。準決勝で浦和学院を継投で3点に抑えた右腕鹿島、左腕西川も好調そうだ。

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