熟成された音色に…ウイスキーのオーク樽でギター 秩父エリアの醸造所で使用の樽、地元木材使用の商品も
2023/05/10/11:47
埼玉県秩父市黒谷の「tag:inc/田口木工」(田口和也社長)は、秩父地方のウイスキー醸造所で使用した樽(たる)材などを使ってギターを注文販売している。考案したのは田口社長の長男の翼さん(35)。秩父のスギとヒノキ材を使ったギターも作っており、「“秩父の音色”を奏でてほしい」と話している。
同社は住宅の内装の木工事などを行っているが、最近は木材を使った個性的な商品も次々と生み出している。以前、翼さんがギターメーカーに勤めていたこともあり、「地元の木材でギターを作ってみよう」と思い、3年ほど前から注文販売をしている。
使用している木材は、秩父のウイスキー醸造所から買い取った使用済みのウイスキーオークの樽から取った。加工して乾燥させた後、国内の有名工房の一流ギター職人に組み立ててもらっている。ギターの表面がオーク、裏面は国産のクルミ材を使っている。
オークは堅い材質の木で、ギターに使うのは珍しいという。もうウイスキーの香りはしないが、落ち着いた色合いが特徴的だ。翼さんは「熟成された音色にぜひ酔いしれてほしい」と話す。また、スギやヒノキの地元材を使ったギターも珍しいという。参考価格は50万円から。自分の体や好みに合わせた仕様で作ってくれる。
問い合わせは、同社(電話090・1617・1826)へ。