県道66号沿いの「パッツォ・ディ・ピッツァ行田」はピザ店には珍しく、座敷がある。「家族でくつろげる店にしたくて」と代表の岡田英明さん（37）。外観、内装ともに和風だが、提供しているのは本格的なナポリピザだ。

　ランチのピザは日替わり3種を含む16種の中から自由に選べる。今回は一番人気のマルゲリータ（800円）に、サラダ・前菜セット（500円）を付けた。

　石窯で一気に焼き上げるピザは内部にほどよく空気と水分を含み、もちもちの食感に。気候によって生地に使う小麦、水、塩、天然酵母の配合を微妙に変え、3日間かけて仕込む。上に乗るチーズ、トマトはイタリア産。シンプルながら、こだわり抜いている。

　直径22センチと食べ応えもあるが、酸味が利いていてしつこくなく、簡単に平らげた。子どもからお年寄りまで、幅広い世代から支持されているのもうなずける。

　岡田さんは専門学校卒業後、県外のイタリア料理店で15年ほど修行を積んだ。2017年、故郷の行田に戻って独立。ピザを選んだのは「毎日、安定して同じ味を作り続けることが難しかった」から。

　自慢の石窯を前に、「気軽に本格的なピザを味わってもらいたい」と目を細めた。

　【メモ】パッツォ・ディ・ピッツァ行田　埼玉県行田市佐間2の14の16（電話048・507・5917）。その他のお薦めは「津軽鶏とポテトの窯焼き」（1300円）、トマトソースパスタの「パッツォ風ポモドーロ」（950円）、「ティラミス」（550円）。

　営業はランチが午前11時～午後4時、ディナーが午後6時～同10時。定休日は水曜。