埼玉新聞

 

煙広がる民家に2人の住人が…建物に飛び込み救出、消火器で初期消火も 宮代消防署、町民2人に感謝状

  • 感謝状を手にする佐藤忍さん(左から2人目)と大嶺浩人さん(同3人目)

 住宅火災で初期消火や避難誘導を行い火災被害を最小限にとどめることに貢献したとして、埼玉東部消防組合宮代消防署は18日、宮代町在住の佐藤忍さん(77)と大嶺浩人さん(60)に感謝状を贈呈した。

 2人は5月14日午前9時半ごろ、同町百間地内で発生した建物火災で、異臭や周辺の騒ぎで火災に気付き、それぞれ消火器を持参して現場に駆け付け初期消火を行った。民家の中には住人2人がいたため、煙が広がる建物の中に飛び込み、迅速に誘導して安全な場所に避難させたという。住人にけがはなく、延焼もなかった。

 同消防署管理指導課は「一般の方が、燃え盛る火に向かって消火活動を行い、煙の中に飛び込んで救出活動を行うことはなかなかできることではない。街角消火器の設置場所を知っていてすぐさま活用していたのも意識が高いからだと思う」と評した。

 贈呈式で松川広之同消防署長は「勇猛果敢な消火活動や避難誘導により延焼拡大を阻止し、火災の早期鎮火や二次災害を防止した」と感謝状を手渡した。

 2人は「消火活動も人命救助も無我夢中だった。表彰はとても名誉なこと」と喜んでいた。

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