今年の夏を最後に閉園…富士見市、市民プールを廃止へ 利用者減少、施設も老朽化 代替施設の考えは
2021/02/07/00:00
埼玉県富士見市は、施設の老朽化や利用者の減少などを理由に同市勝瀬の市民プール「富士見ガーデンビーチ」を2021年度で廃止することを決めた。9日開会の3月定例議会に同ビーチの廃止条例案を上程し、可決されれば、今年夏の開催を最後に閉園する。
市教委によると、同ビーチは約2万平方メートルの敷地に50メートルと子ども、スライダー、流水、ウオータースライダーなど六つのプールが設置されている。1984年に開園し、毎年7月第2土曜日から8月末まで営業している。入場料は大人500円、中・高校生300円、小学生100円。
オープン当初は年間13万人の入場者があったが、ここ数年は5万人前後で推移。昨年はコロナ禍のため営業を中止したが、19年は4万9千人と5万人を下回った。05年からは民間業者が管理運営する指定管理に移行。市は業者に年間運営費約2600万円を支払っている。
市は施設の老朽化などから「ガーデンビーチの今後の運用」をテーマに19年、スポーツ推進審議会の委員ら市民10人を委員にした「市民検討会議」を設置。計3回の会議を開催し、意見聴取。20年1月には市民懇談会も開催し、老朽化と財政上の理由から廃止の方向性が示されたという。
同プール閉園後の代替施設について、市教委は「新しい市民プールは考えておらず、既存の小、中学校のプールを市民に開放することを検討したい」としている。