埼玉新聞

 

倒れた男性、踏切に…中学生6人が救う とっさの判断に称賛 誰も助けない中「自分たちが行かなければ」

  • 三上元樹越谷署長(後列中央)から感謝状を受け取った生徒たち=12日、越谷市立北中学校

 越谷署は12日、踏切内で転倒して動けなくなっていた男性を助けたとして、越谷市立北中学校2年生の生徒6人に感謝状を贈呈した。同日、同署の三上元樹署長が同校を訪れ、生徒一人一人に感謝状を手渡した。最初に発見した生徒の一人、猪瀬史也さんは「周りに人はいたが、誰も助けに行かなかったので自分たちが行かなければと思った。男性を助けられて良かったと改めて感じた」と笑顔を見せていた。

 感謝状が贈られたのは、猪瀬さんのほか、浅川悟さん、木村和明さん、岩知道日陽さん、長谷川瑛翔さん、田中紫さん。同署などによると、3月26日午前10時40分ごろ、修了式を終えて下校途中だった猪瀬さん、岩知道さん、田中さんの3人が、同市袋山の踏切内で自転車に乗った60代男性が転倒するのを目撃。自力で起き上がれなくなっていた男性に「大丈夫ですか」と声を掛け、後から合流した浅川さんらと共に男性を踏切外の安全な場所に救出し、最寄りの交番に連絡するなど連携して人命救助に貢献した。転倒した男性にけがはなかった。

 三上署長は「とっさの判断と正義感あふれる勇敢な行動により、尊い命を救助していただき大変感謝している。これからも人を思いやる気持ちを大切に成長してほしい」と話していた。

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