2015年5月11日(月)

遣い手一人の巧みなさばき 横瀬の人形芝居

日高川入相桜「清姫怨霊の場」の一場面=10日、横瀬町の町民会館

 江戸期から伝わる一人遣いの人形芝居「横瀬の人形芝居」(県指定無形民俗文化財)が10日、横瀬町の町民会館ホールで行われ、説教節と三味線の名調子に合わせた巧みな人形さばきが披露された。

 横瀬の人形芝居の起源は、江戸期の安政年間(1854〜60年)。江戸で説教節を修業した若林又右衛門が帰郷し、人形芝居を取り入れて若者に指導したのが始まりとされる。

 遣い手は人形の背中から右手を差し込み、人さし指と中指で頭を操る。親指に人形の左手、小指には右手を付ける。左手は口や眉を動かしたり、衣装のすそをさばく。すそさばきが茶道のふくさの扱いに似ていることから、「ふくさ人形」ともいわれる。

 この日の演目は日高川入相桜の「清姫怨霊の場」、江戸紫恋緋鹿子の「八百屋お七吟味の場」。清姫怨霊の場では、横瀬人形芝居保存会(若林新一郎会長)の遣い手が、説教節に合わせて熱演。恋にいちずな清姫の悲哀をうまく表現した。横瀬独自とされる回り舞台が回転すると、会場からはどよめきが起きていた。

 太夫として、この日が弾き語り初舞台となった保存会の新井孝夫さん(56)は「反省材料はあるが、精いっぱいできた。今が出発点なので、これからも精進していきたい」と話していた。

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