暴言を吐く…吉川市職員が難病患者に 弁護士がその場で抗議するも謝罪なく 市「弁護士への発言だった」
2019/04/17/00:00
全身の筋力が低下する難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患う吉川市の男性(43)が16日、県庁で記者会見し、市の職員に暴言を吐かれたとして、市に対して抗議声明を出したと明らかにした。
抗議声明を出したのは高田泰洋さん。透明の文字盤を使って目の動きから1文字ずつヘルパーに読み取ってもらう方法で意思表示をしている。
弁護団によると、高田さんが12日、24時間態勢の介護サービスを受けられるように市に申請をしていたことから、市障がい福祉課の職員3人が調査のため自宅を訪問。「寝返りを打てますか」という質問に対し、文字盤を使って高田さんが答えようとした際、男性職員が「時間稼ぎですか」などと発言した。弁護士がその場で抗議したが、謝罪はなかったという。
高田さんは会見で「(発言を聞いたときは)ただただ悔しかった。許せない」と訴え、弁護団は「障害特性を全く理解しようとしていない。コミュニケーション障害を抱える人への侮蔑だ」と述べた。
市障がい福祉課の加藤利明課長は「発言は同席の弁護士に向けたものだった。誤解を与えてしまったことについては謝罪したい」としている。