埼玉新聞

 

<埼玉西武だより>劇的勝利の楽天戦、全員野球で渡辺勇太朗を救う 反省しきりも全ての経験が糧に

  • 10日の楽天戦でサヨナラ勝ちした埼玉西武(球団提供)

 札幌での快投から1週間。満を持して臨んだ10日の楽天戦は、苦い結果に終わってしまった。この日、先発した渡辺勇太朗(浦和学院高出)は三回途中で降板し、2失点。早々と交代を告げられたのは、6四球という安定しない内容が大きな要因だろう。「チームに申し訳ない気持ちです。マウンドで自分の修正すべきポイントを見つけられないまま、気持ちの面でも焦りが出てしまいました」とうつむいた。

 一方、後を受けた中継ぎ陣は、必死の継投で「0」を刻んでいった。9月24日に初勝利を挙げた田村伊知郎が見事な火消しを演じ、今年8月にトレードで加入した公文克彦も2回をピシャリ。武隈祥太は2日連続で大ピンチに完璧なリリーフを見せ、楽天打線に流れを渡さなかった。

 打線は楽天の先発、田中将大をなかなか攻略できなかったが、七回に川越誠司の同点打で試合を振り出しに。九回は、岸潤一郎が3番手西口からプロ初のサヨナラ打を放ち、劇的に締めくくった。

 渡辺は「(次回登板に向けて、この日制球を乱した)原因をしっかりと追究して修正します」と反省しきりだった。それでも終わってみれば、チームは全員野球で勝利。1週間前の好投も、10日の悔しい登板も、自身には勝敗が付かなかったが、全ての経験が糧となるに違いない(埼玉西武ライオンズ広報部)。

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