岐阜県多治見市のリニア中央新幹線の工事現場で7月、トンネル掘削中に岩石が落下し、男性作業員が重傷を負った事故で、JR東海は16日、作業員が必要とされていた安全対策を怠り、現場の監視責任者も注意しなかったことが原因と明らかにした。同社の安全対策を検証するため、岐阜県が同日開いた専門家会合で説明した。
JR東海によると、落石は7月30日午後、多治見市の大針工区で発生。作業員は掘削機のリフトに乗り、トンネルを掘るための火薬を設置しようとしていた。
作業手順では、落石から身を守るためリフトの上部ガードを使用することになっていたが、作業員は使用していなかった。