埼玉新聞

 

8月のコメ卸価格1万6133円 11年ぶり最高値水準を更新

  •  2023年産米の相対取引価格推移

     2023年産米の相対取引価格推移

  •  2023年産米の相対取引価格推移

 農林水産省は17日、JAグループなどがコメを業者に卸した際の「相対取引価格」(速報値)が、8月は2023年産米の全銘柄平均で玄米60キロ当たり1万6133円だったと発表した。6月に付けた約11年ぶりの高値水準を更新し、比較可能な08年以降、8月として過去最高となった。相対取引価格は9月から24年産米に切り替わるが、農家の生産コスト増などを背景に上昇基調が続く公算が大きい。

 前年同月の22年産米と比べ2356円高かった(17%増)。8月は南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)や台風を受け買いだめが発生し、店頭でコメが品薄となったことが相対取引価格にも影響したとみられる。

 24年産米を巡っては、各地のJAグループが生産者に仮払いする「概算金」は前年よりも増額提示が相次いでおり、9月からの相対取引価格も連動する可能性が高い。既に新米の販売が始まっている店舗では5キロで3千円を超える高値が目立っている。

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