埼玉新聞

 

焦った女性客から電話…なんとか落ち着かせた信金店員、直感で客の自宅へ急ぎ詐欺阻止 客と店員より親密に

  • 丹下浩之署長から感謝状を受け取った(右から)福田篤史さん、新井清士さん=7日午後、川口署

 特殊詐欺を未然に防いだとして、川口署は7日、東京信用金庫蕨支店の新井清士さん(37)と川口小谷場郵便局の福田篤史さん(37)に感謝状を贈呈した。

 新井さんは9月7日、80代女性から「孫が間違って荷物を送ってしまい100万円を引き出したい」と電話を受けた。新井さんは女性から事情を聞いて落ち着かせて自宅を訪問。女性が本物の孫と連絡を取っていて事なきを得た。福田さんは同27日、80代男性が医療費の還付金について、「ATM(現金自動預払機)の操作を教えてほしい」と相談を受けた。男性が川口市役所健康保険課の職員を名乗る男から電話があったと話したことから、特殊詐欺と確信してホットライン通報した。

 新井さんは「お客さまとより親密になれたと思う」、福田さんは「被害にならなくて良かった」と、共に胸をなで下ろした。同署の丹下浩之署長は「おかしいと思って通報していただき、助かります」とたたえた。

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