日銀は20日の金融政策決定会合で、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0・25%程度で維持することを決めた。植田和男総裁は会合後の記者会見で、利上げの判断を巡り「時間的な余裕がある」と述べた。追加利上げの時期が遅れるとの観測が市場に広がり、外国為替市場の円相場は対ドルで一時1ドル=143円台後半まで急落した。
植田氏は時間的な余裕ができた理由として、歴史的な円安が修正されたことを挙げ「物価上振れリスクは相応に減少している」と説明した。消費者物価上昇率が日銀の想定通りなら「少しずつ利上げする」との方針を改めて示した。