大河・青天を衝け「そこはお約束」であーる! 大隈重信役・大倉孝二さん、栄一との言い合い「楽しんで」
深谷市出身の実業家・渋沢栄一が主人公の大河ドラマ「青天を衝(つ)け」で、大隈重信役を演じる大倉孝二さん(47)。オンライン取材会で大隈役について、「面白いエピソードも多く、天真らんまんな部分があったりと、『民衆に愛された』という言葉をよく目にした。栄一との言い合いの場面は今後も出てくるので、そこはお約束のように楽しんでもらえたら」と見どころを語った。
佐賀藩士族の大隈重信は、佐賀藩校で騒ぎを起こし退学させられるが、英語を学ぶため長崎へ遊学。明治維新後、外交能力を必要とされ、新政府に入る。明治2(1869)年には、大蔵省で実質上のトップに就任。新政府からの出仕の命を拒んだ渋沢を、得意の弁舌で口説き落とした。
役を演じるに当たり、「日本の歴史で多くを成し遂げた人物。私に務まるのかという思いが強かった」と大倉さん。しかし「実は少し砕けた感じもある方だと分かり、もしかしたら自分でも少しは可能性があるかもと思えた」という。
大隈のエピソードで印象的だったのが、伊藤博文と囲碁を打った時の史実。「2人の打ち方は対照的だったそうで、大隈は大ざっぱで、伊藤は考えてしっかりと手を進めた。大隈はピンチになってから慌てて対処するとあって、そこに親近感を覚えた」と笑顔で語る。
今作で特に注目を集めるのが、語尾の「であーる!」を連発するシーン。大隈の口癖でもあったというこの言葉は「どこまでやるかは現場次第だと思った。実際に監督から『際立たせてほしい』と言われたので、探り探りやらせていただいた」。
渋沢との舌戦の場面は「必死さが出ていた」と明かす。「自分の演技どうこうではなく、吉沢(亮)君演じる栄一の心を動かすことができればと思っていた。実際に栄一がどのように受け止めてくれたのかは分からないが、きっとお芝居には表れていたはず」