埼玉新聞

 

中国軍、44年ぶりICBM発射 米豪NZに事前通報

  •  中国中央軍事委の政治工作会議で演説する習近平国家主席=6月、陝西省延安市(新華社=共同)

     中国中央軍事委の政治工作会議で演説する習近平国家主席=6月、陝西省延安市(新華社=共同)

  •  中国建国70年の軍事パレードに登場した、多弾頭型大陸間弾道ミサイル「東風41」=2019年10月、北京(新華社=共同)

     中国建国70年の軍事パレードに登場した、多弾頭型大陸間弾道ミサイル「東風41」=2019年10月、北京(新華社=共同)

  •  中国中央軍事委の政治工作会議で演説する習近平国家主席=6月、陝西省延安市(新華社=共同)
  •  中国建国70年の軍事パレードに登場した、多弾頭型大陸間弾道ミサイル「東風41」=2019年10月、北京(新華社=共同)

 【北京共同】中国国防省は25日、核ミサイル部隊を管轄するロケット軍が同日午前8時44分(日本時間同9時44分)、模擬弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイル(ICBM)1発を軍事演習で発射し、太平洋の予定海域に落下させたと発表した。香港メディアによると、中国が太平洋へ向けたICBM発射を公表するのは、実験に初成功した1980年以来44年ぶり。

 関係筋は、国防省が24日に米国、オーストラリア、ニュージーランドに対して事前通報していたことを明らかにした。

 国防省は、特定の国家や目標に対して行ったものではないと強調した。しかし台湾や南シナ海問題を巡って対立する米国をけん制する狙いがあるとみられる。日本政府関係者によると、日本列島上空は通過しなかった。

 国防省は今回の発射は、年次演習計画に基づき、国際法や国際的なルールにも合致していると説明した。新華社電によると、発射は武器の装備や性能、部隊の訓練レベルの検証に有効で、当初の目的を達成したという。

 木原稔防衛相は25日「情報収集、分析を続け、警戒監視に万全を期す」と述べた。

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