埼玉新聞

 

<高校ラグビー>ノーシード勢が躍進 草加は33年ぶり、大宮は31年ぶり8強入り 準々決勝見どころ

  • 準々決勝以降の組み合わせ

  • 精度の高いキックとランを武器とする浦和のFB阪野

  • 2回戦でトライを決めるなど突破力がある大宮のナンバー8五島

 ラグビーの第101回全国高校埼玉大会(埼玉新聞社など後援)第4日は30日、熊谷ラグビー場Aグラウンドで準々決勝を行い、ベスト4が決まる。

 Aシード(第1~4)は順当に勝ち上がったものの、Bシードは熊谷(第6)のみが残り、大宮、草加、浦和のノーシード勢が躍進している。第1シード昌平は浦和との顔合わせ。第2シード熊谷工は、33年ぶりにベスト8入りした草加の挑戦を受ける。第3シード深谷は熊谷と、第4シード川越東は31年ぶりの準々決勝に進んだ大宮と戦う。

 花園切符を争う大会も、いよいよ終盤戦に突入。準決勝進出を懸けた試合の見どころを探った。

■堅守で勝機狙う/昌平―浦和

 2年ぶりの頂点を狙う浦和と2連覇を目指す昌平が激突する。

 展開力がある昌平に対して、浦和は持ち味の堅守でロースコアに持ち込んで勝機を見いだしたい。精度の高いキックが武器のFB阪野とランが光るWTB小平らバックス陣で得点を奪って流れを呼び込めるか。

 昌平はパススピード、個々の縦への突破が魅力だ。FW、バックスともに走力がある選手がそろい、得点源のFB北川を軸に序盤から多彩な攻撃で試合を組み立てて主導権を握りたい。

■昨年王者に挑戦/大宮―川越東

 31年ぶりにベスト8入りした大宮は、昨年王者の川越東に挑戦する。

 大宮は全員ラグビーで粘り強く守り、手繰り寄せた好機を逃さないことが金星の絶対条件。相手に優位な試合運びをさせないように主将のナンバー8五島、SO松田を中心に複数人でタックルし、勢いを止めたい。

 川越東は持ち前の展開ラグビーが健在。FW、バックスともに能力が高く、82得点を奪った3回戦同様に攻撃の手を緩めず、走力があるWTB平田、SO北野らが果敢にアタックを仕掛ける。

■実力拮抗、好カード/深谷―熊谷

 実力者がそろう深谷と熊谷が激突。接戦が予想される注目カードだ。

 深谷は6月の7人制大会県予選で優勝し、個々の能力は高い。SO大坪、ロック宮下は試合を組み立てることができ、突破力のあるWTB斉藤雅の活躍にも期待したい。

 対する熊谷は、3回戦から準々決勝までの約2週間でけが人が復帰。フッカー河路を軸にディフェンスの精度も上がって万全の状態になった。スピードのあるWTB勝又、FB五十嵐らで相手の隙を突いてトライできるか。

■鋭いタックルが鍵/草加―熊谷工

 33年ぶりの準々決勝に駒を進めた草加は、県新人大会王者の熊谷工に立ち向かう。

 草加は正智深谷を破った3回戦のように、辛抱強く守って好機をものにできるかがポイント。ロック張替、SO法橋、ナンバー8栗脇を中心に、低く鋭いタックルで相手の勢いを抑えたい。

 熊谷工はFW、バックスともにバランスが取れた好チーム。フッカー金井らFW陣が高い位置で相手攻撃の芽を摘み、スピードのあるCTB橋本、WTB塩原らが確実にトライを決めたい。

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