埼玉新聞

 

誰もやってないことを!大好きな書を独自の世界観で さいたまの中学生が個展、今の自分を最大限に表現

  • パフォーマンス筆で創作に取り組む角張翼さん

  書で自己表現しようと、埼玉県さいたま市北区のプラザノース・ノースギャラリーで11月1日からさいたま市の中学生が人生初の個展を開く。新型コロナウイルスの影響で自分と向き合う時間が増え、「誰もやってないことをやりたかった」と大好きな書を通じて今の自分を最大限に表現することに挑戦した。

 個展を開くのは、さいたま市大宮区の市立中学1年生の角張翼さん(12)。「TSUBASA展」と題し、象形・古典文字の作品や掛軸など大小20点を展示する。縦1・8メートル、横5・4メートルの大作では、5キロもあるパフォーマンス筆を操って「つばさ」「笑」を独自の世界観で仕上げた。

 角張さんは小学3年から書道教室に通い始め、筆を持つと自然に書にのめり込んでいったという。自己表現が苦手で、書を通じて意思表示できる角張さんの独創性に教室で指導する書家の円谷風香さんが着目。「個展をやることでさらに彼の個性を引き出せるのではないか」。今回の個展に前向きになった角張さんは約2カ月間、毎日円谷さんのレッスン場とアトリエ(ギャラリー彩喜)に通い、創作に取り組んだ。円谷さんは「若々しさ、筆が生み出す墨の線の美しさが作風に表れている」と作品の仕上がりに期待感を寄せる。

 個展は日本教育書道美術振興会が主催。11月5日まで。午前10時~午後6時まで(11月1日は午後1時から。同5日は午後5時まで)。

 問い合わせは、プラザノース(電話048・653・9255)へ。

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