【ジュネーブ共同】世界反ドーピング機関(WADA)は28日、男子テニスの世界ランキング1位で禁止物質に陽性反応を示したヤニク・シナー(イタリア)に資格停止処分を科さなかった不正監視機関ITIAの判断は誤りとして、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴したと発表した。1~2年の資格停止を求めている。
3月に2度、筋肉増強作用のあるクロステボールに陽性反応を示した。シナーは、自身のスタッフが禁止物質を含むスプレーを指の傷を治療するため使用したと説明。このスタッフはマッサージを行っていて皮膚を通じて禁止物質が体内に入ったと主張し、ITIAは意図的な摂取ではないと判断した。