埼玉新聞

 

指導者殺害「悪夢のよう」 首都衝撃、夜通し空爆

  •  イスラエル軍の空爆を受け、レバノンの首都ベイルート南部で上がる炎=28日(AP=共同)

     イスラエル軍の空爆を受け、レバノンの首都ベイルート南部で上がる炎=28日(AP=共同)

  •  イスラエル軍の空爆を受け、レバノンの首都ベイルート南部で上がる炎=28日(AP=共同)

 【カイロ共同】夕焼け空に巨大な黒煙が立ち上った。親イラン民兵組織ヒズボラの最高指導者ナスララ師の死亡が発表されると「悪夢のようだ」と支持者らに衝撃が走った。ヒズボラ本部を狙った27日のイスラエル軍による空爆。レバノンの首都ベイルート南部の現場から30キロ離れた場所も揺れるほど衝撃は大きく、攻撃は夜通し続いた。

 ヒズボラはイスラム教シーア派の住民を中心に支持を広げる。「ナスララ師がいたからこそヒズボラを支持していた」。ベイルートの女性ザイナブさんは28日、電話取材に涙声で話した。

 普段はヒズボラを支持していないというスンニ派のマハムードさんも「ナスララ師は傑出したリーダーだった。イスラエルに一人で立ち向かった」とたたえた。

 中東の衛星テレビ、アルジャジーラの記者は少なくとも6棟の建物が全壊したとし「かつてない被害だ」と伝えた。

 「自分のアパートが爆撃されたかと思った。部屋の窓は全て割れた」。空爆現場から数ブロック先に住む女性アランダスさんは「恐怖で凍り付き、動けなかった」と声を震わせた。

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