京都府警の白井利明本部長（５６）が業務中に部下に対し「殺すぞ」と発言した疑いがあり、府警がパワハラに該当する可能性があるとして調査を始めたことが１日、府警への取材で分かった。白井本部長は「私から部下職員に対する不適切な発言があったことは事実であり、大変申し訳なく思っています。現在調査を受けている立場でもあるので、詳細は差し控えます」とするコメントを出した。

　警察庁がパワハラとして規定する「職員の人格、尊厳を害すること」に当たる恐れがある。

　府警によると、京都市上京区にある府警本部で８月、白井本部長から「殺すぞ」と言われたとする部下の訴えがあったほか、不適切な発言を受けたとする訴えもあった。府警は８月下旬から調査を開始し、警察庁にも報告した。

　白井本部長は１９９１年、警察庁に採用され、富山県警本部長や警視庁総務部長などを歴任。２０２３年３月から京都府警本部長を務めている。

　警察庁は、パワハラについて優越的な関係を背景に業務上必要な範囲を超える言動などと定義している。