埼玉新聞

 

行方不明の男性、駅前で必死に手を振る…女性が車に乗せて保護 運良く男性探す夫婦と遭遇、無事帰宅した

  • 平沢昭彦署長(右)から感謝状を贈られた佐藤絹江さん=浦和西署

 行方不明の男性を保護したとして、浦和西署は、さいたま市中央区の主婦佐藤絹江さん(71)に感謝状を贈呈した。

 同署によると、10月4日午前6時ごろ、佐藤さんがさいたま市中央区のJR南与野駅に車で夫を送ったあと、同駅西口ロータリー付近で必死に「乗せてくれ」と手を振る男性(90)を発見。佐藤さんは、男性が肩で息をし疲れている様子だったことや男性に自宅まで案内できるか尋ねた際、男性がうなずいたため車に乗せた。

 その後、案内を受けて車を約20分走らせたが、男性の道案内が曖昧になったため車を停車。散歩中の人らに「この男性を知らないか」と尋ねていたところ、男性を探していた夫婦が偶然通り掛かり、男性を引き渡すなどした。夫婦は、男性の自宅の近所に住んでいるという。男性は、約2時間ほど歩いていたと見られるが、けがなどはなかった。

 佐藤さんは「初めて感謝状をもらえてうれしい。無事に男性をお渡しできて良かった」と笑顔を見せた。

 同署の平沢昭彦署長は「親切に対応してもらったおかげで無事家族にお渡しすることができた。ありがとうございました」と女性をたたえた。

ツイート シェア シェア