埼玉新聞

 

ローソン、狭山茶入りパン販売 コロナの影響受けた農家応援 白あんや生地に狭山茶使用、2品を開発

  • 左から「中身たっぷりホイップあんぱん(狭山茶)」と「狭山茶蒸しパン」

 ローソン(東京都品川区)は16日から、県内を含む関東甲信越エリアのコンビニエンスストア約4800店で狭山茶を使用した2種類のパンを販売する。期間は12月中旬ごろまで。新型コロナウイルス感染拡大などで影響を受けた県内の生産農家を応援するのが目的で、同日からは県内の一部店舗で狭山茶関連商品を取りそろえた特設コーナーも設置される。

 今回、同社が作ったのは、狭山茶を練りこみ鮮やかな緑色の生地が特徴の「狭山茶蒸しパン」(税込み150円)、狭山茶を混ぜた白あんとホイップクリームをパン生地で包んだ「中身たっぷりホイップあんぱん(狭山茶)」(同135円)の2品。今年6月に県農林部から狭山茶の需要回復に向けた要請を受け、約4カ月かけて開発した。

 大野元裕知事の下を訪れた同社埼玉・千葉営業部の遅沢正晃営業部長は「生産者の方が大切に育てた狭山茶を使用しておいしい商品ができた。少しでも県内外に魅力を伝える力になれたら」と商品を手渡し、試食した知事は「(狭山茶が)香る。二つ食べても飽きない甘さでおいしい」と笑顔で応えた。

 狭山茶はお土産品として人気が高かったが、新型コロナの感染拡大により需要が縮小。近年は若年層のお茶離れも深刻で、苦しい状況が続いている。ローソンでは商品開発だけでなく、狭山茶関連商品の販売にも乗り出す。16日から県内約50店舗で、生産農家3社が販売していた狭山茶使用のチョコレートやドリップパック、ハーブティーなど計16品の取り扱いを始める。

 武蔵野茶工房の服部隆治代表取締役は「コンビニ店舗で商品を販売するのは初めて。若年層などにも気軽に手に取ってもらえるのではないか」と期待感を示した。

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