埼玉など関東甲信越の7県警による合同・共同捜査班は8日、新潟市内の中古車販売店から乗用車7台を盗んだとして、建造物侵入と窃盗の疑いで、住居不定、無職の男（25）ら24～30歳のベトナム国籍の男5人＝いずれも入管難民法違反罪で起訴＝を逮捕した。県内の中古車販売大手の旧ビッグモーター（BM、現WECARS＝ウィーカーズ）の店舗などから車が盗まれる事件が相次いでおり関連を調べる。

　容疑者らは交流サイト（SNS）を通じて知り合ったとみられ、県警は匿名・流動型犯罪グループによる犯行の可能性があるとみて捜査する。

　5人の逮捕容疑は4月10日午後11時50分～11日午前8時40分ごろの間、新潟市南区の中古車販売店に侵入し、乗用車7台を含む9点（時価合計約965万3千円相当）を窃取した疑い。県警は共犯事件のため認否を明らかにしていない。

　県警捜査3課によると、店舗事務所の窓ガラスが割られ、車の鍵が盗まれた。盗難車のうち5台は新潟県内で押収された。鑑識活動や防犯カメラの映像から容疑者らが浮上。一部は不法残留と判明したため、東京出入国在留管理局への出頭時や、新潟県内の潜伏先などで確保した。一部の容疑者は「SNSの募集を受けて犯罪グループに加入した」と供述しているという。

　県警によると、今年1月以降、関東一帯で中古車販売店などの事務所に侵入し、大量に車を盗む事件が多発。3、4月には旧BMの春日部店と坂戸店でも窃盗被害が発生しており、県警は関連を含め調べる。