【ニューヨーク共同】米ハリケーンセンターは９日、大型ハリケーン「ミルトン」が強い勢力を保ったまま南部フロリダ州西岸に上陸したと発表した。米メディアによると、上陸で発生した竜巻で４人が死亡し、州内の３００万戸以上が停電した。フロリダ州が大型ハリケーンの直撃を受けるのは、この２週間で２度目。

　沿岸部の各地で高潮が発生。同州セントピーターズバーグで大リーグ、レイズが本拠地とするドーム球場の屋根が強風で吹き飛ばされたほか、ビル建設現場でクレーンが倒れた。

　バイデン大統領は上陸前「１００年に１度の嵐になる可能性がある」と強調し、「生死に関わる」として住民らに警戒を呼びかけていた。

　ミルトンの勢力は９日朝まで５段階のうち最強の「カテゴリー５」だった。徐々に弱まりながら「カテゴリー３」で上陸。１０日にフロリダ州を西から東に横切り、大西洋に抜けた。

　フロリダ州は９月下旬にハリケーン「ヘリーン」で被災したばかり。ＣＮＮテレビによると、南部６州で２３０人以上が死亡し、フロリダでも２０人が犠牲となった。