衆院選を前に与野党７党のトップが一堂に会して１２日に開かれた討論会では、自民党派閥裏金事件への対応や裏金議員の公認問題が取り上げられた。石破茂首相は政策活動費の「将来的な廃止」を掲げつつ「現行法制の下では合法だ」と主張。「裏金」の呼び方に不満を示す場面もあった。野党は、裏金議員の推薦を決めた公明党の判断も追及。石井啓一代表は落ち着かない様子で「現場の意見を最大限尊重した」と繰り返し釈明した。

　討論会は日本記者クラブ主催。

　国民民主党の玉木雄一郎代表は石破首相を指名し「廃止を掲げた政活費を選挙で使うのか」と質問。首相は「違法な使い方はしない」とする一方「プライバシーや外国との関係（の問題）が出てくる」と使途公開に後ろ向きな姿勢をにじませた。玉木氏は「公開しないと違法か適法か分からない」と不満を示した。

　記者との質疑応答で、非公認の裏金議員が当選した場合に「追加公認するのか」と問われた石破首相は「いろいろなハンディの中で戦って議席を得る。大変なことではありませんか」と、早口でまくし立てた。