埼玉新聞

 

衆院選が公示 熱い論戦スタート/埼玉県内の選挙区の動き

  • 支援者と握手を交わす埼玉13区の候補者(左)=15日、久喜市(画像の一部を加工しています)

    支援者と握手を交わす埼玉13区の候補者(左)=15日、久喜市(画像の一部を加工しています)

  • 支援者と握手を交わす埼玉13区の候補者(左)=15日、久喜市(画像の一部を加工しています)

 私たちの未来を誰に託すのか。衆院選が15日公示され、各党党首らは支持を訴えた。自民党派閥による裏金事件を大きな争点の一つに、12日間にわたる選挙戦の号砲が鳴った。県内の選挙区でも、裏金問題に関係した前議員4人が第一声で「政治不信を招き申し訳ありません」「心からおわびする」と謝罪し、支持者に向かって深々と頭を下げた。物価高対策、子育て支援策など課題は山積。有権者は貴重な1票を投じるため、候補者の言葉に耳を傾けた。

■非公認前職含む6人/13区

 自民党派閥の裏金問題で公認を得られず無所属となった前職1人のほか、れいわと諸派の元職2人、共産、維新、国民の新人3人の計6人が立候補する激戦区となった。

 自民非公認で無所属の三ツ林裕巳氏(69)は午前10時から、幸手市の選挙事務所で出陣式。裏金問題について「他候補から批判が集中すると思うが、説明責任を果たして審判を仰ぎたい」と述べた。

 票田となる久喜市の久喜駅前には、各候補が相次いで演説に訪れた。国民の橋本幹彦氏(28)は「国民の方向を向く政治をつくりたい」、れいわの高井崇志氏(55)は「裏金政治はここで終わりにしよう」と強調。共産の沢口千枝子氏(73)は「大企業財界中心の自民党政治を変える」、諸派の橋本勉氏(71)は「自民党は裏金だけじゃなく経済が駄目」と批判した。

 幸手市の幸手駅前で第一声を行った維新の中原由棟氏(33)は「若者が政治に興味を持てるよう頑張りたい」と力を込めた。

■激戦、公明代表ら6人/14区

 自民、立民が擁立を見送り、公明新代表と国民の前職、維新、無所属、諸派、共産の新人4人の計6人が競り合う注目区。区割りが激変し候補者、支持者、有権者ともに手探りの選挙が始まった。

 公明新代表の石井啓一氏(66)は午後1時半、東武獨協大学前駅で第一声。自民県議らと並び「衆院選の最大の意義は政権選択。豊富な実績と経験のある自公の連立しかない」と声を張り上げた。

 国民の鈴木義弘氏(61)は三郷と八潮の出陣式で地元首長が応援に駆け付けた。構造改革や中小企業支援、賃上げに向けた施策を強調。「耳障りが悪くても、おかしいことはおかしいと言う」と訴えた。

 維新の加来武宜氏(43)は自公のしがらみ、世代交代を訴え「豊かな日本を次世代にバトンタッチしたい」、共産の苗村京子氏(65)は自民の裏金問題を批判し「平和と命、暮らしを守る政治を」とそれぞれ主張した。

 無所属の関根和也氏(44)、諸派の高橋易資氏(68)は大きな組織に頼らずに保守票を掘り起こす。

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