埼玉新聞

 

「らき☆すた」ファンら喜び 聖地のシンボル、3年ぶりに戻る 埼玉・久喜の鷲宮神社、倒壊した大鳥居再建

  • 鷲宮神社に再建された大鳥居=3日午前11時すぎ、久喜市鷲宮

 久喜市鷲宮の鷲宮神社で再建された大鳥居が完成し、3日披露された。人気アニメ「らき☆すた」の舞台になり、全国のファンから「聖地」として親しまれてきた鷲宮神社。3年ぶりに戻ったシンボルをひと目見ようと、地域住民やファンらが集まった。

 鷲宮神社は関東最古の大社とされ、歴史書「吾妻鏡」にも記述がある。神社で奉演する「鷲宮催馬楽神楽」は国の重要無形民俗文化財に指定されている。

 新しく建てられた大鳥居は鉄製で高さ約8メートル、柱の間が約6メートル、屋根に当たる笠木部は幅約11メートル、重さは10トンにも及ぶ。従来よりひと回り大きな大鳥居となった。

 以前の大鳥居は明治期に建てられ修復を重ねてきたが、2018年8月、老朽化が原因で突然倒壊。鳥居の一部が近くを走る車に当たったが、けが人はなかった。

 神社のシンボル大鳥居がなくなり、氏子や地域住民、地元商店からは再建を望む声と奉賛金が寄せられ、新年の初詣に向けて、工事が進められていた。

 鷲宮神社の相沢力宮司は完成した大鳥居を前に「氏子、崇敬者、らき☆すたファンの皆さまはじめ多くの方から奉賛いただき無事竣工(しゅんこう)することができました。改めてお礼申し上げます」と感謝の辞を述べた。

 この日は神社の「大酉祭」に合わせ、氏子や地元住民、工事関係者らが集まり、再建された鳥居が披露された。新型コロナの感染拡大でイベントなどが開かれず、大鳥居の完成を心待ちにしていたらき☆すたファンも神社に集まった。

 「らき☆すた神輿(みこし)準備会」の大木敏久さんは新しい大鳥居に「やっぱり神社には鳥居。コロナも収束し、また活気が戻ってくれれば」と喜んだ。

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