埼玉新聞

 

世界最大規模 行田の田んぼアートで稲刈り 能登の復興支援に 今年は石川県の高校書道部員の作品と地域の祭りをデザイン 背景部分を刈り取り、立体的な光景に 図柄部分は11月中旬まで

  • 稲刈りを体験する子どもたち

    稲刈りを体験する子どもたち=13日、行田市小針

  • 背景が刈り取られた田んぼアート

    背景が刈り取られた田んぼアート

  • 稲刈りを体験する子どもたち
  • 背景が刈り取られた田んぼアート

 行田市小針の古代蓮の里東側にある水田で13日、田んぼアートの稲刈りを行った。今年は能登半島地震の復興を支援するため、地域を代表する祭りの「キリコ祭り」と、石川県立能登高校書道部員の作品をデザイン。葉の色が異なる4種の稲で表現した。

 田んぼアートは2008年に始まり、今回で16作目。広さは約2・8ヘクタールで、世界最大規模を誇る。6月8、9日にボランティアら820人ほどが参加して、田植えを実施。稲刈りには市内外から222人が訪れ、爽やかな秋晴れの下、彩のかがやきを植えた背景部分を刈り取った。

 家族5人で体験した同市の自営業安岡裕司さん(43)は、「全員がそろって来られたのは初めて。最高の天気で、子どもたちにとっても良い機会になった」とほほ笑む。背丈ぐらいある稲を刈り取った年長の次女幸雪(こゆき)ちゃん(5)は、「(稲は)すごく大きいんだね」と目を丸くした。参加者は後日、収穫した米を受け取れる。小学校5年生の長男徳祈(あつき)さん(11)は「おいしいから、食べるのが楽しみ」と待ち遠しそうにしていた。

 会場では、自動運転のコンバインによる刈り取りも実演。飼料用米の図柄部分は11月中旬まで残され、古代蓮会館(入館料は大人400円、小中学生200円)にある展望室から立体的に浮かび上がった光景を観賞できる。

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