埼玉新聞

 

<新型コロナ>ブレイクスルー続き埼玉8人感染 10万円給付は、さいたま市が現金一括支給 各地の動きは

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 埼玉県などは16日、新型コロナウイルス感染者を新たに8人確認したと発表した。前週同曜日と比べ2人減った。県によると、感染者の内訳は、県発表が7人、川口市が1人、さいたま市、川越市、越谷市は0人。

 これまでに確認された感染者は11万5957人(チャーター便帰国者含む)、死者は1059人(16日午後6時現在)。

 16日夜時点の重症者は3人、感染者の入院は30人、宿泊療養14人、自宅療養22人。退院・療養終了は11万4826人。

 県によると、県管轄で詳細が判明したのは、前日午後判明分を含め、20~70代の男性6人。ワクチンを2回接種していたのは70代男性2人だった。

 川口市によると、感染が判明したのは60代の男性1人。

■子ども10万円、さいたま市は現金で一括支給へ

 さいたま市は15日、新型コロナウイルスの対策費などとして約330億9千万円の2021年度一般会計補正予算案を発表した。開会中の市議会12月定例会に提出する。18歳以下の子どもへの10万円相当の給付について、全額現金で一括給付する。児童手当受給者には27日、高校生らには来年1月から振り込む予定。

 市財政課によると、所得制限をかけて対象となる18歳以下の子どもは約17万9千人で、約179億6千万円を計上。当初は5万円ずつ2回に分けて支給を検討していたため、事務費を削減できるという。住民税非課税世帯約14万4千世帯への10万円支給に約148億円を計上し、順次支給する。いずれも国の補正予算による国庫支出金を充てる。

 政府は当初、現金5万円と子育て関連に使うクーポン5万円分を支給する方針だった。市は「クーポンはいつになるか分からず、入学など年度末前の支給にした」と説明した。所得制限で受給できない子どもは約4万人。自治体によっては自主財源で全員に支給するが、市は「国の基準で行うと判断した」としている。

 清水勇人市長は15日、「市民や市議会会派から現金給付の要望を受け、(国の指針が出た)本日、10万円一括全額支給とする方針を決定した。子育て世帯のことを考慮すれば、現金の方が給付時期を早められ、使途が制限されず、利便性にも優れていると思う」とするコメントを出した。

 市の独自事業では、市内宿泊施設に割引価格で宿泊できる観光推進対策事業に約1億6千万円。コロナの抗体カクテル療法を必要とする患者のタクシー移送事業に約3千万円を計上し、2分の1は国庫支出金となる。

■上尾市など年内一括 戸田市など5万円ずつ

 18歳以下への給付金を巡り、政府が現金10万円の一括給付を認める指針を示したことを受け、埼玉県内自治体も次々と方針を打ち出した。

■上尾市

 年内に現金10万円を一括給付する方針を決めた。給付対象となる約3万2千人のうち、児童手当の受給世帯約2万5千人に24日に支給する。残りは今月下旬に案内通知を発送し、来年1月から申請受け付けを始める。11月の臨時市議会で国の補助金を見込み、補正予算の追加で32億円規模の財源を確保している。

■熊谷市

 現金10万円を一括給付する。対象者約2万6600人のうち、9月分児童手当受給者(公務員を除く)は申請不要で、今月27日に児童手当の登録口座に給付予定。16~18歳(高校生ら)の子どもを養育している父母など、9月分児童手当を受給している公務員などは申請受け付け順で来年1月下旬以降に順次給付予定。

■羽生市

 児童手当受給者へ年内に一括して現金10万円を給付する。

■越生町

 現金10万円を一括給付する方針を決めた。

■春日部市

 現金10万円を一括で給付する方針を決めた。

■蕨市

 17日に現金5万円を給付し、27日に追加で現金5万円を給付する方針。

■戸田市

 16日に現金5万円を給付し、27日に現金5万円を給付する。

■杉戸町

 現金5万円を2回に分けて給付する。

■久喜市

 現金10万円を5万円ずつ2回に分けて給付する。

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