<新型コロナ>ワクチン2回接種、重症化率は20分の1 埼玉県、未接種者へ接種呼び掛け「統計的に有意」
県は17日の県議会新型コロナウイルス感染症対策特別委員会で、ワクチン接種歴が明らかな県内陽性者の致死率、重症化率を明らかにした。70代では未接種に比べ、2回接種者の致死率は約11分の1、重症化率は20分の1で、県保健医療政策課は「統計学的に有意な結果」としており、ワクチン接種が重症化防止などに有効であることを強調した。
県が特別委で公開した資料は、今年5月1日から11月15日に判明した県内陽性者のうち、ワクチン接種歴が明らかな人の致死率と重症化率について、12月8日までに取りまとめた内容となっている。
資料では、20~40代の2回接種者で死亡した人はおらず、致死率は0%。50代の2回接種者の死亡は調査数425人のうち1人で、致死率は0・24%、同じく50代の未接種者の死亡は調査数3552人のうち27人で、致死率は0・76%だった。
同様に60代の2回接種者の致死率は0・38%(2人/526人)、未接種者は1・92%(16人/832人)。70代の2回接種者の致死率は0・91%(5人/549人)、未接種者は10・54%(31人/294人)だった。70代では未接種者に比べ、2回接種者の致死率が約11分の1に抑えられており、ワクチンの2回接種が致死率の低下に有効であることが分かった。
重症化率では、20~40代の2回接種者の重症は0人。50代の2回接種者の重症化は調査数425人のうち1人で、重症化率は0・24%。同じく50代の未接種者の重症は調査数3552人のうち63人で、重症化率は1・77%だった。
また60代の2回接種者の重症化率は0・38%(2人/526人)、未接種者は2・88%(24人/832人)。70代の2回接種者の重症化率は0・18%(1人/549人)、未接種者は3・74%(11人/294人)で、70代では未接種者に比べ2回接種者の重症化率が約20分の1に抑えられていた。
県によると今月13日時点の県内のワクチン接種率は60歳以上が92・5%、40~59歳は85・7%、12~39歳は76・1%、全年齢を含めた県全体では77・3%。
県は来年2月には高齢者向け3回目接種が始まるのを前に、未接種者へ接種を呼び掛けている。