埼玉新聞

 

<新型コロナ>オミクロン感染男性、陰性結果出て一時帰宅も 埼玉180人濃厚接触、自宅などで健康観察中

  • 県内でオミクロン株感染者が初めて確認されたことを発表する大野元裕知事=21日午後4時すぎ、県庁

 県は21日、県内の40代の男性1人が県内で初めて新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」に感染していたと発表した。男性はアフリカに滞在歴があり、オミクロン株に感染した疑いがある人と同じ飛行機に搭乗していたため、濃厚接触者として宿泊療養施設で健康観察を行っていた。大野元裕知事は記者団に「報告の翌日(19日)には療養施設に入り、陽性が分かってすぐに病院に行ったので、市中感染の可能性は極めて低い」としながら、「(オミクロン株は)感染力が非常に高いとされている。しっかりと抑えるよう警戒に努める」と述べた。

 県感染症対策課によると、男性はエチオピア・アディスアベバから韓国経由で17日に成田空港に到着。空港の抗原検査で陰性だったため、ハイヤーを利用して帰宅した。18日に厚生労働省からの通知で男性が濃厚接触者であることが判明。19日に県内の宿泊療養施設に移ったが、PCR検査で陽性となったため県内医療機関に入院した。男性は39度台の熱やせきなどの症状があるが軽症という。男性の濃厚接触者はいないという。

 男性は、隔離対象とならない国からの帰国者であり、大野知事は国の水際対策について「より一層の強化をお願いしたい。市中感染を出さないことが大切で、特定の国以外でも原則療養施設に入っていただくことが望ましい」とした。県民に向け、「大規模に何か起こる、規制をかけるということではない。引き続き密を避け、基本的対策を行っていただきたい」と呼び掛けた。

 国内では11月30日、ナミビアから入国した男性が国内初のオミクロン株感染として確認された。県内では21日現在、180人が濃厚接触者として宿泊療養施設や自宅で健康観察を行っており、PCR検査は全員陰性となっている。

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