埼玉新聞

 

異変…商業施設で長電話する70代女性、発見した80代女性が「おかしい」と警官に教える 寸前で詐欺阻止 胸をなでおろした80代女性「今は注意できても引っかかる人もいる」

  • (右から)池田賢次浦和西署長、永川美乃里さん、上原美奈子さんら=浦和西署

    (右から)池田賢次浦和西署長、永川美乃里さん、上原美奈子さんら=浦和西署

  • (右から)池田賢次浦和西署長、永川美乃里さん、上原美奈子さんら=浦和西署

 特殊詐欺を未然に防止したとして、埼玉県警浦和西署は、さいたま市中央区の永川美乃里さん(81)らに感謝状を贈った。特殊詐欺被害に遭いやすい高齢者が被害防止に寄与したお手柄に、同署の池田賢次署長は「警察だけでは防げない事件もある。ありがたい」と感謝の言葉を述べた。

 同署によると永川さんは9月、さいたま市中央区内の商業施設で、携帯電話で長時間にわたって通話しながらATMを操作している70代の女性を発見。「おかしいな」と特殊詐欺を疑い、付近にいた警察官に申告した。警察官が女性に話を聞くと、女性は「市役所職員から医療費の還付があると言われてきた」と答えたことから特殊詐欺であることが判明した。女性は被害に遭わずに済んだという。

 未然防止できたと警察官から聞いた時には、「何も被害がなくてよかった」と胸をなでおろした。「今は注意してても詐欺に引っかかってしまう人がいる。これからもおかしいと思ったら勇気をもって声をかけようと思う」と笑顔を見せた。

 また同署は、同じく特殊詐欺被害を防止した埼玉縣信用金庫与野支店の窓口担当の上原美奈子さん(53)にも感謝状を贈った。
 

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