埼玉新聞

 

川越署刑事課の女性巡査、警察車両を無免許運転した疑いで書類送検 県警が処分、署の駐車場で当て逃げも

  • 埼玉県警察本部=さいたま市浦和区高砂

 無免許で警察車両を運転したとして、埼玉県警は26日、道交法違反(無免許運転)の疑いで、川越署刑事課の女性巡査(22)をさいたま地検に書類送検し、停職6月の懲戒処分とした。巡査は同日付で依願退職した。

 書類送検容疑は、1月10~15日、川越市内などで4回にわたり、無免許で警察車両を運転した疑い。容疑を認め、「免許を持っていないと言えば、刑事を降ろされると思った」と供述しているという。

 県警監察官室によると、巡査は昨年11月ごろから今年1月16日まで十数回にわたり、無免許で警察車両を運転していた。同日、川越署の駐車場で警察車両が当て逃げされる事故が発生。この車を駐車したのが巡査だと判明し、運転免許証を確認したところ、普通自動二輪の免許しか持っていなかった。

 巡査は毎年4月と10月に提出する自己申告書に普通免許や中型免許を持っていると虚偽の記載をしていた。「上司にきちんと話せば良かった。周りの方々に迷惑を掛けた」と反省しているという。

 巡査は2015年4月に県警の警察官を拝命。16年1月から川越署に勤務していた。同年11月ごろ、免許を取得するために自動車教習所に通ったものの、9時間の講習を受けただけだった。「面倒くさくて通わなくなった」と供述しているという。

 県警は1月24日、巡査に無免許運転の疑いがあることを明らかにした。同日以降、改めて全職員の運転免許証を確認し、問題はなかったという。

 また、川越署の副署長、刑事課長代理を監察官による口頭厳重注意とし、当時の刑事課係長を所属長注意とした。

 近藤勝彦首席監察官は「警察官がこのような事件を起こし、大変遺憾。職員に対する業務管理、指導を徹底し、再発防止に努める」とコメントした。

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