埼玉新聞

 

<新型コロナ>埼玉オミクロン感染疑いの人、ほかに十数人…検査結果待ち 39度台の熱も 急拡大が目前か

  • 県内で新たに4人のオミクロン株感染者が確認されたことを発表する大野元裕知事=4日午後、県庁

 埼玉県は4日、県内の10歳未満~30代の男女4人が新型コロナウイルス変異株「オミクロン株」に感染したと発表した。そのうち男女3人はいわゆる市中感染とみられる。これで県内のオミクロン株感染者は計7人となった。

 大野元裕知事は同日会見し、「急速な広がりが今後、懸念される。緊張感が高まっている。不安な場合はちゅうちょなく検査を受けていただきたい」とし、県民に呼び掛けた。

 県感染症対策課によると、新たにオミクロン株感染が判明したのは、海外に渡航歴のない10歳未満女児、10代男性、30代男性と、米国に渡航歴のある10代女性の計4人。渡航歴のない3人は市中感染とみられる。

 10歳未満女児と10代男性は、昨年12月22日に同居家族が発症し、30日にオミクロン株感染者の濃厚接触者と判明。31日に濃厚接触者となった家族全員で県内医療機関に入院し、10歳未満女児、10代男性も検査で陽性が分かった。2人はワクチン未接種で、症状はないという。

 30代男性は28日に39度台の熱と倦怠(けんたい)感があったため、医療機関を受診したところコロナ感染が判明し、31日に入院した。県外に勤務していたが、感染経路は分かっていない。10代女性は24日に米国から成田空港に入国し、空港の検査では陰性だった。3日間の待機中である25日に飛行機の同乗者にオミクロン株感染者がいたことが分かり、27日にハイヤーで帰宅して自宅待機をしていた。30日にコロナ感染が判明し、31日に医療機関に入院した。

 3日に同株感染を発表した県内の20代女性もさかのぼって計上し、市中感染を計4人とした。

 大野知事は「オミクロン株感染の疑いで検査結果待ちの人がまだ十数人いる」とも説明。「実効再生産数は1・77に上っており、感染が急速拡大しても不思議ではない」と警戒感を強めた。

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