<高校ラグビー>昌平、今季4冠に王手 第5シード慶応志木を圧倒、決勝進出を決める 組織的なラグビー、大会通じた目標は「零封」
(第5日、9日・熊谷ラグビー場=埼玉新聞社など後援)
全国高校ラグビー埼玉大会の準決勝が行われ、第1シード昌平と第3シード熊谷工がそれぞれ勝って決勝進出を決めた。昌平は5年連続8度目、熊谷工は2校代表だった第90回大会以来、14年ぶり45度目(熊谷商工時代を含む)の決勝進出となった。
昌平は計10トライの猛攻で66―0と第5シード慶応志木を圧倒。前半8分、25分とWTB堀内が連続トライを決めると、後半にもSO宮本が3トライを決めるなど手を緩めず点差を広げた。
熊谷工は前回王者の第2シード川越東に24―12で競り勝った。前半9分にFB今井が先制トライ。7―5の同26分に再び今井が追加トライを奪った。後半は粘り強い堅守を見せ、リードを守り切った。
決勝は16日、熊谷ラグビー場Aグラウンドで午後0時35分から、昌平―熊谷工のカードで争われる。
■縦に強いバックス陣が大量得点/昌平
フィジカル、スピード、全てにおいて相手を上回った昌平が完勝で5年連続の決勝進出を決めた。船戸監督は「よく自分たちで修正できた。それぞれの長所が生きてきた」と手応えを口にした。
試合開始早々、相手も得意とする接点での力比べでてこずり「グラウンドを広く使うようシステムを変えた。もっとバックスで自信を持っていこうと伝えた」とFB小林。縦に強いバックス陣の大量得点につなげた。
小林に加えSH白鳥、SO宮本の横の連係が光り、相手を寄せ付けない展開の速さで宮本が3トライ。後半はFW陣が体を張って守備を寄せ付け、スペースを確保するなど前後で組織的なラグビーを披露した。
後半25分から自陣のゴール前で約5分間相手のモールに押し込まれたが、「ゼロ」にこだわる今年の昌平は一味違う。「大会を通じて零封を目標にしている。最後押し返したのは自信になった」と主将の白鳥。堅守で無失点とし、県高校新人、関東県予選、7人制埼玉大会と合わせた今季4冠に王手をかけた。