埼玉新聞

 

覚醒剤の入手依頼、捜査で言えず 資産家殺害公判、元妻が説明

  •  野崎幸助さん(右)と元妻の須藤早貴被告=2017年12月(ジャーナリストの吉田隆氏撮影)

     野崎幸助さん(右)と元妻の須藤早貴被告=2017年12月(ジャーナリストの吉田隆氏撮影)

  •  野崎幸助さん(右)と元妻の須藤早貴被告=2017年12月(ジャーナリストの吉田隆氏撮影)

 2018年に「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家野崎幸助さん=当時(77)=に覚醒剤を摂取させ殺害したとして、殺人罪に問われた元妻須藤早貴被告(28)の裁判員裁判が11日、和歌山地裁で開かれた。検察側の被告人質問で、被告は覚醒剤の入手を野崎さんに頼まれたとする件を捜査段階で話さなかった理由を「事件当時から人殺し扱いをされ、余計疑われると思い怖くて言えなかった」と説明した。

 被告人質問は8日に続き2回目。前回、被告は弁護側質問で、18年4月1日に野崎さんから覚醒剤の入手を頼まれ20万円を受け取り、接触した密売人から受け取った白い塊が入った封筒を野崎さんに渡したと明らかにした。

 11日午前の弁護側質問で、事件前に「完全犯罪」「老人 死亡」などとウェブで検索したことについて「昔から未解決事件など、不気味な事件を調べるのが好きだった」と説明。「覚醒剤を口から摂取させたのか」と問われ「一切ありません」と改めて否認した。

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