埼玉新聞

 

<成人式>新変異株で不安も…さいたま市の式典に新成人9200人、2年ぶりの対面開催に感謝や喜び

  • 会場の外で友人たちと記念撮影をする新成人=10日、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナ

 さいたま市の成人式が成人の日の10日、同市中央区のさいたまスーパーアリーナで行われ、華やかな振り袖や真新しいスーツに身を包んだ新成人約9200人が出席した。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響でオンライン開催となったが、今年は感染対策を講じた上で2年ぶりの対面形式に。感染者数の急増を心配していた新成人たちは、無事開催されたことに感謝や喜びを語った。

 同市では、昨年より286人少ない1万2952人が成人を迎えた。会場での密集を避けるため、一昨年まで1回で行っていた式典を居住区ごとに3部制に分け、参加者はスマートフォンで事前登録を行うなど感染症対策が取られた。

 式典で同市の清水勇人市長は「志は未来のため、大切な人のため、ふるさとや国、世界のためにという思いを持った夢や目標。志を持って生きよう」と新成人たちにエール。さらに、同市出身で宇宙飛行士の若田光一さんや、埼玉西武ライオンズの栗山巧選手ら各界で活躍するゆかりの著名人からのメッセージ動画がスクリーンに映し出された。

 「はたちの誓い」では、成人式の実行委員を務めた市内10区の代表者10人が力強く決意を述べた。向井虹輝さん(20)は「(コロナの新変異株)オミクロン株の急拡大で正直どうなるかと不安だったが、開催できたことに感謝している。急速に移り変わる時代の中で、常に自分自身を更新して適応していきたい」と意気込んでいた。

 中山瑞稀さん(20)は「ここ1週間でコロナの感染者数が増えてきてこのまま開催できるかという不安があったが、対面で開催できて喜ばしい。謙虚な気持ちで家族や友達、社会で人と接することのできる大人になっていきたい」と話していた。

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