埼玉新聞

 

殺人罪元妻に無期懲役求刑 和歌山の資産家殺害、検察側

  •  野崎幸助さん(右)と元妻の須藤早貴被告=2017年12月(ジャーナリストの吉田隆氏撮影)

     野崎幸助さん(右)と元妻の須藤早貴被告=2017年12月(ジャーナリストの吉田隆氏撮影)

  •  野崎幸助さん(右)と元妻の須藤早貴被告=2017年12月(ジャーナリストの吉田隆氏撮影)

 2018年に「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家野崎幸助さん=当時(77)=に覚醒剤を摂取させ殺害したとして、殺人罪に問われた元妻須藤早貴被告(28)の裁判員裁判が18日、和歌山地裁で開かれ、検察側は無期懲役を求刑した。午後に弁護側が最終弁論し、結審する予定。

 検察側は論告で事件当時、被告は野崎さんと自宅で2人きりで「覚醒剤を摂取させる機会が十分にあった」と述べた。動機について、野崎さんとの結婚は毎月受け取る100万円と遺産が目当てで、被告のアダルトビデオ出演が知られ離婚される恐れがあったと説明。離婚前に野崎さんが亡くなれば億単位の遺産が手に入ると考えたとした。

 被告が違法薬物の密売人と接触し現金を支払い、受け取ったと指摘。被告は野崎さんが死亡する直前に一緒に食事をしており、飲食物と同時に摂取させることも可能だったとした。防犯カメラの記録から第三者が侵入した形跡はなく、摂取させることができたのは被告以外考えられないと述べた。

 また、誤飲や自殺の可能性もないとした。

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