埼玉新聞

 

<新型コロナ>埼玉きょうから「まん延防止」 パッケージ登録店は条件付き酒提供 県境またぐ移動は控えて

  • 飲食店に対する営業時間の短縮要請

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、21日から改正特別措置法に基づく「まん延防止等重点措置」が埼玉県などで適用が始まった。対象区域は県内全域で2月13日まで。県内飲食店での時短営業や施設入場者への人数管理などを要請する。大野元裕知事は20日、首都圏1都3県知事と共同の取り組みや呼び掛けを確認。「オミクロン株の爆発的な感染を考えれば今後、医療提供体制のひっ迫が強く懸念される。県民や事業者、医療、福祉関係者らに再度、感染対策の徹底をお願いしたい」と述べた。同日、県内で確認された感染者は2452人で過去最多を更新した。

 県民に対しては、特措法に基づき、必要な場合を除き、県境をまたぐ移動を極力控えるよう、呼び掛ける。また、基本的な感染防止対策の徹底、3密の回避、目的地以外に立ち寄らないことも求める。無症状で感染に不安を感じる場合はPCR検査等を受検することを要請する。

 飲食店に対しては、「ワクチン・検査パッケージ」制度の登録店で、制度運用を申請し、接種証明や陰性証明を確認できた場合は午前11時から午後8時半まで、酒類の提供を認める。それ以外の飲食店については終日、酒類の提供を自粛するよう要請する。

 劇場や商業施設などへは、入場者が密集しないよう整理、誘導するなどの措置を実施し、入場者の人数管理などの措置を行うよう求める。

 職場に対しては出勤者数の削減や人と人との接触の低減に取り組むことや、特に休憩室や更衣室、喫煙室などの感染防止対策を徹底するよう呼び掛ける。重症化リスクがある人や妊娠中の人、その同居家族については、本人の申し出などを踏まえ在宅勤務や、時差出勤など感染予防のための配慮を行う。

 参加予定人数が5千人以上で県の感染防止安全計画の策定対象となるイベントは、収容定員が設定されている場合は、人数上限を2万人とする。収容定員の設定がない場合は、人と人とが触れ合わない1メートル程度の間隔を確保する。

 県主催イベントは徹底した感染防止策を講じることを条件に開催。屋内県有施設については、大声を出すことや身体的な接触を伴う活動は禁止。マスク着用、手指消毒、検温ほか、設備の消毒などを徹底することを条件に開館する。20日の首都圏1都3県知事会議では、「感染を止める。社会は止めない」を合言葉に、混雑した場所や時間を避けて行動するなど、共同メッセージが取りまとめられた。

■まん延防止等重点措置に基づく要請

【県民へ】

・時短営業の時間以降、飲食店を利用しない

・不要不急の県境をまたぐ移動を極力控える

・無症状で感染不安がある場合は検査を受ける

【劇場や大型商業施設等へ】

・入場者が密集しないよう整理・誘導、人数管理

・感染防止対策徹底

【職場へ】

・在宅勤務、テレワーク活用、時差出勤、休暇取得促進

【イベント】

◇「感染防止安全計画」対象イベント(5千人以上、大声なし)

・収容定員が設定されている場合は人数上限2万人

◇その他イベント

・人数上限5千人または収容定員まで

・収容率は大声なし=100%、大声あり=50%

・感染対策を主催者ホームページなどで公表する

【県立学校へ】

・修学旅行など校外行事の実施は慎重に判断する

・卒業式は原則、児童生徒と教職員、保護者は1人まで

・入試は感染対策を徹底し実施

・部活動の休日活動、校外活動禁止

・県外の公式大会出場時はPCR等検査を受検する

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