鳥取県は21日、放浪画家として知られる山下清の絵画「鳥取砂丘」を購入する方針を明らかにした。来年3月30日に開業する鳥取県立美術館(倉吉市)に展示する予定で、今月28日開会の県議会に提出する補正予算案に購入費として726万円を盛り込む。
作品は縦48・4センチ、横91・5センチ。砂丘から日本海と山々を望む風景が黒いインクで描かれている。砂は点の集積で表現され、空に雲が浮かぶ。県によると、1956年8月に鳥取を訪れた際の記憶を基に完成させた。
県立美術館の三浦努学芸担当参事は「見ていて気持ちよくなる絵で、ぜひ多くの人に鑑賞してほしい」と話した。