<新型コロナ>歌唱や部活に制限、感染リスク高い活動禁止…埼玉県、学校の感染対策を強化 私立校にも要請
県は25日、新型感染症専門家会議を開き、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、県立学校で歌唱や調理実習など感染リスクの高い活動を禁止し、必要に応じてオンライン学習を活用した分散登校を行うなど感染対策の一部を強化することを確認した。会議後、高田直芳教育長は記者団に「感染拡大をできるだけ抑える方向で、工夫しながら教育活動を継続する」と話した。
まん延防止等重点措置に伴う対応として、これまでの感染対策に加え県立学校での歌唱や教育実習、実験など感染リスクの高い活動は禁止する。また、必要に応じて始業時間の繰り下げやオンライン学習も活用し、曜日を分けるなど分散登校の実施を呼び掛ける。部活動は公式大会やコンクールなどに出場する場合を除き、休日の活動は禁止。平日の活動は週2日90分以内とする。県立高校入試は追試験の日程を設け、予定通り実施する。
市町村教委に対しては県立学校の対応を踏まえ、地域の感染状況も考慮して適切な対応を要請し、私立学校に対しても同様の要請を行う。
県教育局保健体育課によると、今月25日までに県内で新型コロナにより学校閉鎖となった特別支援学校を含む県立学校は1校。学年閉鎖は23校32件、学級閉鎖は71校111件で実施されている。学級閉鎖となる目安は、同一クラス内に感染者が2人発生した場合。また、クラス内に1人の場合も周囲に風邪の症状のある人が複数いる場合などは学級閉鎖にするとした基準を通知している。
県内では年明け以降、感染力が強いとされるオミクロン株感染者が増え、24日の新規感染者は過去最多の3181人。24日時点の県内確保病床使用率は33・8%(736人/2176床)、うち重症は2・8%(7人/247床)となっている。また、1人の患者から何人に感染を広がるかを示す実効再生産数は24日時点で2・038と、依然として感染は拡大傾向にある。