【ぷらっとTOKYO】板橋に絵本館や教育科学館を訪ねる 子どもの好奇心くすぐる
東京都板橋区には、世界各国の絵本を集めた「いたばしボローニャ絵本館」など、子どもの好奇心をくすぐり学びにつなげる施設がある。東武東上線上板橋駅周辺を訪ねた。
駅北口から東へ約400メートルの場所に、絵本館の入る板橋区立中央図書館がある。図書館1階の一角、約270平方メートルに世界約100の国や地域の絵本3万冊を所蔵する。子どもの本専門の国際見本市を開催しているイタリア北部の都市ボローニャから寄贈されたものが中心だ。
世界遺産にも登録されている建築「ポルティコ群」をイメージしたオブジェをくぐって書架を眺めると、国や地域別の棚や、複数の国で愛される絵本の各国版を集めた棚、海外の仕掛け絵本が目を楽しませる。外国語の絵本は、日本語のあらすじ付きだ。
図書館は板橋区平和公園の敷地内に立ち、園内には広場やモニュメント、「へいわ」の文字をかたどった池がある。
程近い場所にあるのが「板橋区立教育科学館」だ。プラネタリウムや恐竜の化石、昆虫標本に加え、展示が盛りだくさん。水蒸気の竜巻発生機、車の運転シミュレーション、離れた相手とひそひそ話ができる一対のパラボラアンテナなど、科学の不思議を発見できるアトラクションが子どもたちを引きつけてやまない。
「楽しみながらさまざまな分野のスタッフと会話して興味の範囲を広げてほしい」と作成された、スタッフをキャラクター化したイラスト入りの特製名刺も大人気だ。夏休みには、自由研究の相談に訪れる子どももいるという。
駅への帰り道、遠回りしておむすび屋「米と酒 塩梅」に立ち寄った。野菜ソムリエの資格を持つ店主手作りの総菜とおむすびに舌鼓を打ち、好奇心もおなかも満たされた。
【メモ】教育科学館は入館無料で、館内のプラネタリウムのみ大人350円、子ども120円。