埼玉新聞

 

心肺停止…路上に倒れた男性、駆け寄った4人が必死で救う 家族に連絡、通報、心臓マッサージを的確に分担

  • 表彰を受けた阿部泰士さん、金井祐太朗さん、楠本晶彦さん、渡辺和真さん(左から3人目)

 路上で心肺停止に陥った男性に対して適切な救命活動を行ったとして、さいたま市大宮北消防署は26日、東京ガスライフバル大宮の阿部泰士さん(33)、金井祐太朗さん(35)、MMコーポレーションの楠本晶彦さん(47)、渡辺和真さん(50)の4人に表彰状を贈呈した。

 阿部さんらは、昨年12月22日午前11時17分ごろ、北区宮原1丁目の路上で倒れている男性を発見した。4人が駆け寄り救急に通報。胸骨圧迫を実施し救急隊に引き継いだ。阿部さんは「救急車を呼ぶ人、胸骨圧迫や人工呼吸を試みる人、家族に連絡する人と4人が連携できたことがよかった」と振り返る。その後、男性は自発呼吸と心拍が再開し、病院で入院治療後、社会復帰するまでに回復した。

 小島敏之署長は「4人がちゅうちょすることなく男性の元に駆け寄り、協力しあい 迅速かつ的確な応急手当を行ったことで、かけがえのない尊い人命が救助された。4名の勇気と行動力に心から敬意と感謝を申し上げます」と表彰状を手渡した。

 金井さんは「消防の方から学んだ心臓マッサージを生かし、命が救われたことをとてもうれしく思います」と話し、医療機器販売会社に勤務する楠本さんと渡辺さんは「医療を支える仕事なので、今回の救護でも迅速に対応できた。男性が社会復帰されたと聞いて大変よかった」と話した。

 さいたま市消防局では定期的に応急手当講習を開催している。応急手当講習の問い合わせは、同局警防部救急課普及係、(電話048・833・7921)へ。

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