埼玉新聞

 

流血の女性死亡、アパートで母親が発見 元交際相手を逮捕…女性を複数回刺し、殺害した疑い/埼玉・越谷

  • 事件現場を調べる県警の捜査員=28日午前9時、越谷市蒲生本町

 27日午後6時半ごろ、越谷市蒲生本町のアパートの室内で、住人の無職女性(33)が血を流して倒れているのを、母親が発見し119番した。女性は搬送先の病院で死亡が確認された。越谷署は元交際相手の茨城県牛久市ひたち野西1丁目の専門学校生の男(25)を28日、殺人の疑いで逮捕した。

 逮捕容疑は27日午後6時から6時20分ごろにかけて、女性の腹部などを刃物で複数回刺し、殺害した疑い。

 同署によると、男は事件直後の午後6時半すぎ、近くの交番を訪れて「人を殺した」と話した。女性について「元交際相手だった」と供述し、「殺したのは間違いありません」と容疑を認めているという。

 同署で詳しい経緯を調べている。

 現場は東武伊勢崎線蒲生駅から南東に約550メートル離れた住宅街。アパート周辺には規制線が張られ、警察や不動産関係者が慌ただしく出入りした。

 近くに住む70代女性は午後6時半ごろに救急車が何台も訪れるので不審に思い、スマートフォンで事件を知った。「夜になると人通りも少なく静かな場所。まさか殺人事件が起こるとは」と驚いた表情を見せた。別の70代女性は被害女性を何度か見掛けたことがあり、「男の人と2人で出掛けていたので夫婦かと思っていた」と振り返る。パトカーの音に驚いて外に出ると、救急隊員が負傷者を搬送しており、「被害に遭われた方が本当にかわいそう」と下を向いていた。

 アパートの前を毎日通るという会社員女性は現場の物々しい雰囲気に「物騒な感じで何だろうと思った」と話す。「あまり交流はないみたいだが、この辺は新しい家も多いし、治安はいい印象」と語り、「少し気を付けなければ」とつぶやいた。

 近くに住む会社員男性(21)は10年ぐらい住んでいるというが、「この辺で大きな事件は聞いたことない。近くで事件が起きて、不安な気持ち」と語った。

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