きょう「節分」、恒例“恵方巻き商戦”まとめ イオン、そごう大宮、ヤオコー、がってん寿司、どれにする?
今日は「節分の日」。恒例の「恵方巻き商戦」は、新型コロナウイルス禍の世相が反映した状況が続く。引き続き巣ごもり需要が継続し、オンラインを中心に事前予約が伸び、外食を控え自宅での「プチぜいたく」を楽しもうと2千円以上の高価格帯を中心に注文が入る。当日販売では女性の需要を集めようと、食べ切りサイズの販売に力を入れる小売業もある。当日の販売量は前年実績に基づき設定するなど、持続可能な開発目標(SDGs)の観点から食品ロスを減らすための取り組みにも注力する。
■ぜいたく需要
イオンリテールでは、年始のおせち料理の販売で単価が上昇し、売り上げが前年比1割増だったこともあり、恵方巻き商戦も同水準の伸びを見込む。事前予約は前年比1割増。コロナ禍の非接触傾向が進み、今年も事前予約は店頭よりオンラインが上回った。
「自宅でのぜいたく」需要の取り込みに向け、高級食材を使った予約限定品に3種を投入。内外にカニ身を300グラムなどが入る「ずわいがにを使った贅沢(ぜいたく)太巻」(1万800円)が人気を集めた。3日当日は毎年好評の「鮨よしたけ」監修の恵方巻き2種や、茨城県沖で漁獲のマサバをしめ、昆布シートで巻いた太巻きなどの販売を推進する。
■計画的に販売
そごう大宮店(埼玉県さいたま市大宮区)は、売り上げは1月30日時点で前年比1割増。担当者は「引き続き自宅でのごちそう需要が続く。高価格帯の恵方巻きの人気が顕著」と話す。「なだ万厨房」の海の幸恵方巻(2376円)、「銀座久兵衛」の恵方巻ハーフ(1890円)、「古市庵」の節分8種の海鮮太巻(1620円)が人気を集めた。
ヤオコー(川越市)は商戦向けの動画を作成するなど需要の取り込みに注力。事前予約販売数は前年比が1・5倍、一昨年比では2倍と、巣ごもり需要を囲い込む。
「近年、いろいろな味を少しずつ楽しみたい女性が多く、食やすいサイズの“ハーフサイズ”が人気」という。今年は「ハッピーサイズ」と銘打ち、商品の9割で約9センチの食べ切りサイズに対応した。高価格帯では予約限定品の「『極み』海鮮巻」のハッピーサイズ(1609円)の注文が前年比で大幅に伸びた。
全商品の店頭販売分は前年の実績に基づき作成した販売計画に沿って対応し、廃棄が出ないように取り組む方針。
■ハーフサイズも
がってん寿司など展開のRDCホールディングス(熊谷市)は、例年事前予約に注力しているが、今年も巣ごもり需要の継続を背景に、予約販売数は例年通りの水準に。今年は「いろいろな味を楽しみたい」需要の高まりで、「海鮮恵方巻」などのハーフサイズ3本セットが人気だ。
恵方巻きは関西発祥。その年のえとで定められた縁起が良い方角「恵方」を向いて無病息災などを願いながら食べる。今年の恵方は「北北西」。